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父の日、みんなどうしてる?サーチトレンドとアンケートと生成AIで今年の方針を決めてみた!

ゴールデンウィークが終わりしばらく祝日のない日が続きますが、そんな季節に毎年恒例のイベントが5月第2日曜日の母の日・6月第3日曜日の父の日です。

ギフト白書2023(矢野経済研究所)によると、母の日ギフト市場が約4,900億円に対して父の日ギフト市場は約2,050億円(2022年)と半分以下なのだそうですが、実際のところ父の日と母の日、みんなどんなふうにギフトを贈っているのでしょうか?父の日と母の日の比較と、まだ間に合う父の日ギフトに何を贈るか考えてみました。

コロナ禍で父の日、母の日のギフトを検索する人が増えた

まずはおなじみの「Googleトレンド」で比較します。2014年から2023年まで、10年間の「父の日」と「母の日」の検索を比べてみます。どちらのキーワードも季節により検索数が大きく異なり、母の日は4月から5月、父の日は5月から6月に際立ったピークがあります。検索数自体は若干母の日が多いようですが、2倍というほど違いはないように見えます。

▼Googleトレンド(父の日 vs 母の日)

ところが検索キーワードに「ギフト」を加えて、「父の日 ギフト」と「母の日 ギフト」で比較すると少し様子が違います。

▼Googleトレンド(父の日・ギフト vs 母の日・ギフト)

 「母の日」「父の日」それぞれ検索数が多い2ヶ月間の合計をその年のトレンドデータとして比較すると、より鮮明に差がわかります。確かに父の日は母の日の3割から7割程度、平均すると半分ぐらいの検索数になっていることがわかります。

▼サーチトレンド比較(父の日・ギフト vs 母の日・ギフト)

このグラフを見て気づくのが、時系列で見た時2020年、2021年の父の日、母の日とも検索数が大幅に伸びていることです。

この時期に何があったかといえば、コロナ禍です。人の移動が制限され、「会いたいのに会えない」状況の中で、離れている父母に贈り物をしようと考える人が増えたのが、検索数の増加につながったのだと思われます。そして行動制限が減った2022年、2023年には、検索数がまた減ってコロナ禍前に戻ってきています。

昨年の父の日にギフトを贈った人は半数以上

では実際に、父の日・母の日のギフトを贈っている人はどのくらいいるのでしょうか。グルーヴが運営する「父の日.jp」「母の日.me」では、2020年から毎年、20代から60代の男女を対象に父の日、母の日について定点調査を行なっています。最新の2024年の調査で、どのくらいの頻度でギフトを贈っているのかをみてみます。

▼父の日・母の日にどのくらいの頻度で贈り物をしていますか?

(データ出典:父の日.jp / 母の日.me

母の日は「毎年贈る」人が6割を超えているのに対し、父の日に「毎年贈る」人は半数を切っています。では実際にギフトを贈った人の割合はというと、2023年の母の日には66.4%、父の日には54.7%がギフトを贈っています。2021年から時系列で見ると、少しずつギフトを贈った人の割合は増えています。

▼実際にギフトを贈った人の割合

(データ出典:父の日.jp / 母の日.me
※元の質問は「昨年の父の日/母の日にプレゼントを贈りましたか?」

物価上昇で削られる予算、影響は父の日の方が大きい

では、かけられる予算はどのくらいでしょうか。2024年の調査では、父の日のギフト予算で最も多かったのは「2,000円〜3,000円未満」(18.4%)、次いで「4,000円〜5,000円未満」(16.8%)だったのに対し、母の日のギフト予算で最も多かったのは「4,000円〜5,000円未満」(19.4%)、次いで「2,000円〜3,000円未満」でした。また、「5,000円〜8.000円未満」が母の日6.2%に対し、父の日は8.6%でした。父の日も母の日も、予算3,000円未満と予算5,000円前後のグループがあり、5,000円前後のグループでは父の日の方がやや高めの予算を想定しているといえそうです。また、「お金をかけない」という人が母の日は11.4%に対し父の日は18.1%とおよそ1.7倍となっています。

▼ギフトの予算(2024年)

(データ出典:父の日.jp / 母の日.me

2024年に関しては、急激な物価上昇が父の日/母の日の予算に影響しているかも併せて質問しています。影響を受けて例年より予算が減る予想という人の割合は、父の日は20.5%に対し、母の日は15.5%でした。しかし、2020年から2024年までの「予算2,000円未満」の人の割合を時系列で見ると、2020年に比べて2023年には2倍近くに増えており、しかも「お金をかけない」人の割合が増えていることがわかります。

実際のところ、電気代をはじめとする物価上昇はすでに2022年後半から始まっていました。父の日・母の日ギフトの予算への影響は2023年から出ており、父の日の予算の方が見直しの対象になっているようすが窺えます。

▼予算2,000円未満の割合(お金をかけない人を含む)

(データ出典:父の日.jp / 母の日.me

贈るものは父の日も母の日も「食品・グルメ」が一番人気

2024年の調査結果では、父の日に贈りたいもののトップは「食品・グルメ」で33.2%、次いで「お酒・ビール」が26.0%でした。対して、母の日に送りたいもののトップは同じく「食品・グルメ」で23.2%でしたが、2位は僅差で「お花・観葉植物」の22.6%となりました。

▼父の日に贈りたいもの(2024年)

▼母の日に贈りたいもの

(データ出典:父の日.jp / 母の日.me

2020年から2024年の各年のランキングは表の通りです。2021年以前は食品とスイーツが分かれていなかったので単純に比較はできないのですが、それでも
・父の日には「お酒・ビール」よりも「食品・グルメ」を贈る人が多くなっている
・母の日といえば「花」だったが、スイーツも含めた食品を贈る人が増えている
など、定番商品の中で若干の変動があることがわかります。

▼父の日に贈りたいもの

▼母の日に贈りたいもの

(データ出典:父の日.jp / 母の日.me

おすすめの父の日ギフトをAIに選んでもらった

この記事を準備している間に、OpenAIからはChatGPT-4o、GoogleからはGemini1.5が発表されたので、早速、今年の父の日のお薦めギフトを聞いてみました。予算にあわせてプレゼントを教えてと頼んでみます。

プロンプト:
今年の父の日におすすめのプレゼントを教えて。予算は2000円まで、2000円から3000円まで、3000円から5000円まで、5000円から8000円まで、で選んでください。食品、お酒、ファッション、生活雑貨のカテゴリーのものが、人気があるようです。

<結果>

どちらも無難に父の日ギフトとして外さないものがラインナップされています。価格帯もきちんと認識できているようです。ChatGPT-4oは商品に簡単な説明文がついてきました。お父さんの趣味や好みを入力するとそれにあわせた候補を提案してくれそうです。

「父の日.jp」の調査によれば、父の日ギフトを選ぶ時の悩みの第3位は「贈りたいものが思いつかない」第4位は「毎年同じになってしまう」なのだそうです。悩んでいるうちに発送が間に合わなくてお父さんをがっかりさせてしまうよりは、データを参考にAIを活用して選んでみてもいいかもしれませんね。

<参照情報>
父の日に関するアンケート調査(父の日.jp)
https://chichinohi.jp/fathersday/giftconscious/

母の日データバンク(母の日.me)
https://hahanohi.me/mothersday/giftconscious/

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