【1分で読める社長ラジオ】AI化された世界において自分が尖る場所を見つけるには?
当社では、「インティメート・マージャーのオープン社長室」と題し、代表である簗島の考えを共有するツールとして、Spotifyで定期的にラジオ配信をしています。
社長が普段思うこと、日常生活での気づきが凝縮されているので、定期的にテキスト化してお届けしていきます。是非ご覧ください!
今回のテーマ:【AI化された世界において自分が尖る場所を見つけるには?】
簗島:最近、生成AIの使用を止めようといったChatGPTの悲観論が出回っています。イタリアなどEU全般で見られるGDPR(EUにおける「個人情報保護のための規則」のこと)にも、違反しているのではないかという話も絶えません。ですが、これは避けられない未来だとは思います。というのも、業務の中で使用された場合、外部からは生成AIを使用したか否かの判定が出来ないですよね。
ただ、生成AIを活用することと拒絶することのどちらが幸せかという問いに対しては、もう答えが決まっていると思います。生成AIが使われていると思って動く前提の世界と、使われていないと思って動いてる前提の世界を比較すると、前者の方が幸福度が高いんです。
仕事を頼む際も、20時間かかる仕事にChatGPTを使用すれば、5分でこなすことができるのではと考えられますからね。仲間と協力することと同様に、AIも含めたチームアップを考えられる人は価値が高いと感じます。
少し話は変わりますが、社会通念上、属人化していることは悪であるという考えがあります。数学者の人は全て属人化しているし、OpenAIの社員の方々に関して言えば属人化の典型例ですよね。関連領域の専門家じゃない方が入ってきても活躍できませんからね。
そう考えたときに、属人化っていう言葉は、「知識の差分」によるものと「代替不可なスキル」によるものの2つが混在していると考えていまして。前者はChatGPTで置き換え可能なので、後者のスペシャリティを高めることが重要だと思います。
業務の話に置き換えると、スペシャリティを高めるために、各々の才能に投資すべきだと思うんですよ。会社によっては、汎用的な能力ではないから、 正しい評価ができないこともあり、スペシャルな人が活躍できるために支援するっていう方法もありますよね。
スペシャル同士の連携を経て、各々のスペシャリティをみんなが自分に定義していって、 それを周りが支えていくほうが良いと思います。
属人化を相手のハードウェアに依存せずにやっていくことはすごく重要だと考えています。アサインされた人同士で知識面での偏りがあってはならないと思っていて。
なので、自分が尖ってる場所(スペシャリティ)を作っていくことと、尖ってないところを頼るっていう力と、この2つは非常に重要だと思います。
では、そのスペシャリティをどうやって定義していくのか。自分がどこにいたらいいのかっていうところを組織の中で再定義する視点は、非常に重要だなって思いますね。
そもそも(スペシャリティを定義できる)場を用意できるどうかは、単純作業の時間ではなく、考える時間を増やすことが重要ではないかと思います。
あとは、ジェネラリスト(営業や企画、人事などを経験しながら総合的な知識を身につけていく総合職)がこれから大変になるのではないでしょうか。中途半端な実績にしか残すことができないジェネラリストは厳しいです。特に、サポート中心の人はこれまで以上に自身のスペシャリティを発揮する必要があると感じています。
人がやらざるを得ない仕事をやっているタイプのジェネラリストは残ると思いますね。そういう方は、エクセルを使いこなしたり、仕事の進め方が上手だったりします。
要は、野球でいえば、良い球を拾えるような人ではなく、ボードを置くような人が必要なのです。そして、自分も含めて他の人を動かすことができ、場を支配する能力を持つメタ・ジェネラリストが今後必要な人材になるのではないかと思っています。
あなた自身の8時間の労働ではなく、集合としての労働時間を最大化することが重要という話に近くて。あなた一人が動けば8時間分の成果で終わってしまいますが、他の3人を動かせば、その時間は24時間分の成果にまで増えますからね。
これからは労働集約ではなくなりますし、必要となる人材は、会社のビジョンに向いた適切な人であるべきです。
スキルがあるけれど、ビジョンやミッションに興味がない人は、今はその機能を果たすことができますが、その機能が果たせなくなると、汎用的な人という評価で終わってしまいます。
結局、人材紹介エージェント(求人先企業から依頼を受け、転職希望者に求人情報の提供を行うサービスや会社)は補充要員しか採用が出来ません。
そのため、スペシャルな人材の定義や採用方法、出会い方はこれから益々変わると思いますね。
AI化された世界において、スペシャリティはその人の武器となり、組織の中核をなす存在になりうることがわかりましたね。スペシャリティを磨くためには、新しい技術の動向を常に把握し、既存の概念にとらわれず、新しい発想でスペシャリティを活用する創造性や姿勢が重要なのではないでしょうか?
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