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iOS14.5がリリースされて"Webブラウザの世界"は何か変わったのか。

ここ半月ぐらいのデジタルマーケティング業界の大きなトピックスとして、”iOS14.5のリリースによるIDFA取得の規制”が挙げられると思います。

アメリカ国内だとiOS14.5のユーザーの96%がトラッキングを拒否しているなど数字としてはかなり大きな影響があるのではないかと言われています。

日本国内ではこの手の統計はまだみていないですが、上記の記事で世界では88%がトラッキングを拒否しているなど日本でも90%近くのiOSの環境でトラッキングが無効化されるのではないかと考えています。

インティメート・マージャーとしての主戦場はアプリではなくWeb環境になるのですが、iOS14.5がリリースされたタイミングから”Webブラウザの世界”ではどのような変化が行われてきたかという点についてお話ができればと思います。

そもそもiOSって3rd party cookie取れないんじゃないの?

まず、多くの方から上記のような質問を受けることがあります。確かにSafariは以前より3rd party cookieの取得を規制しており、ChromeやIEなどと比較すると取得が難しい状態ではあります。

ただ、ここで重要なのが「取得が難しい」けど「取れないわけではない」という点です。

Safariのブラウザの設定内にある「サイト越えトラッキングを防ぐ」の機能をOFFにする(OPT-IN)すると3rd party cookieの取得が可能になります。

具体的にはiOSデバイスのSafariの設定画面から変更をするのですがそちらの手順については以下のURLより確認することができます。

それでは続いてiOSデバイスの3rd party cookieの取得状況をご紹介させていただきます。

iOSの3rd party cookie取得状況

弊社で収集しているデータの中におけるiOSデバイスの3rd party cookieの取得割合およびiOS14.5に絞った際の3rd party cookieの取得割合についてご紹介できればと思います。

iOSクッキー

実は思ったよりも高くてiOS Safari全体で15%弱、iOS14.5に絞ると15%超が3rd party cookieのトラッキングが可能になっています。

15~20%の間となるとIDFAのトラッキングをONにしている人を上回る割合になるのではないかということも考えられるため、今後もこの数値については追っていきたいと考えています。

どういった人が「サイト越えトラッキングを防ぐ」をOFFにしてる?

こちらは推測ではあるのですが「ポイントサイト」や「アンケートサイト」などを使っている人がOFFにしているのではないかと思います。これらのサイトを利用されたことがある方は何かのインセンティブをもらう際に「サイト越えトラッキングを防ぐ」をOFFにするように促された経験を持っているかと思います。

逆にいうとポイントサイトやアンケートサイトのユーザーがこちらの対象になっているということはDMPの中に登録されている属性情報などの情報を持っている人が多く含まれているということになります。

もちろん、iOSのSafari環境でも3rd party cookieの取得が完全に不可能になる可能性もありますが、現時点ではこちらについてもOPT-IN形式での取得になるのでATTによるデータトラッキングと状況としては変わらないのではないかと考えております。

ちょっとイメージと違う状況かなと思い、iOSの"Webブラウザ"の世界でのデータ収集の状況についてご紹介させていただきました。


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