【1分で読める社長ラジオ】リスキリングってどの領域がいいの?
当社では、「インティメート・マージャーのオープン社長室」と題し、代表である簗島の考えを共有するツールとして、Spotifyで定期的にラジオ配信をしています。
社長が普段思うこと、日常生活での気づきが凝縮されているので、定期的にテキスト化してお届けしていきます。是非ご覧ください!
今回のテーマ:【リスキリングの本質】変化に対応するために必要なスキルとは?
簗島:「リスキリング」という言葉をご存知ですか? リスキリングとは、技術革新やビジネスモデルの変化に対応するために、新しい知識やスキルを再学習することを指します。一言でいうと「再教育」ですが、どの領域を学べばいいのでしょうか。結局、再教育で学ぶスキルは、陳腐化するスピードが速いですよね。例えば、デジタルマーケティングの知識を学ぶとします。しかし、デジタルマーケティングの分野でも、ChatGPTなどを活用して迅速に処理できるため、その知識自体の独自性が低くなることが多いです。ですから、リスキリングの対象となる業務を選ぶのは、なかなか難しいと感じます。
再教育において最も重要なのは「反応閾値」(行動を起こすために必要な最小限のスキルや動機)だと思います。反応閾値が低くても、すぐに行動できる人を育てることが重要だと思います。行動特性はおそらく10代で決まっており、反応閾値は生物学的に決まってしまう面もあります。さらに、そもそも政府がリスキリングを大々的に推奨している背景には、企業が人を雇えなくなっているか、別の職種に移ってほしいという意図があると感じます。そう考えると、企業がリスキリングで何を目指しているのか、私は懐疑的になります。
ちなみに、業務には「一般的な業務」と「その会社特有の業務」があります。会社特有の業務には、会社の規模や歴史、業務内容に応じた特有のスキルが必要です。それはバリエーションが多く、再現性が低いものです。一方で、再現性の高い一般的な業務もあります。価値が出るのは、再現性のない業務のほうです。だからこそ、転職してもそのスキルを持っていないことが多く、価値を高めるために転職しても、実際にはその人の価値が変わらないことが多いのです。
ただ、スキルと環境は相互依存していることが学術的にも証明されています。ですから、最終的には、自分で環境を作り出す能力が必要です。自分が再現性を高められる環境を作り出せる能力を持つことが重要だと思います。
したがって、転職するよりも、アルムナイ制度(企業を退職した元従業員を再雇用する制度)を活用したり、業務委託を通じて取引先を増やす方が良いかもしれません。
リスキリングは、技術の進化やビジネス環境の変化に対応するために不可欠な取り組みです。しかし、ただ新しいスキルを学び直すだけでは、急速に陳腐化するリスクが高いことを理解する必要があります。
最も重要なのは、変化に即座に反応し、行動できる力を身につけること。企業は、社員に対し柔軟な環境作りや再雇用の仕組みを取り入れることが、長期的な成長を促進する鍵となりそうですね。
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